みなさんこんにちは、神戸市でイチジク農家として就農予定のエラです。
前回、脱サラして農業を始めるための基本的な流れについてお話ししました。
その中で、農業を始めるための第一歩目は、「就農相談機関に相談に行くこと」と書きました。
これを読んでくださっている方の中には、「じゃあ今日にでも就農相談に行こう!」と思われている方がいらっしゃるかもしれませんが、少し待ってください。
実際に就農準備してきた私が、実体験から感じた「相談前に準備しておいた方が良いこと」について、今回から数回に分けて詳しく書いていこうと思います。
準備しておいた方が良いこと
・農業体験をしてみる
・ふんわりとやりたい作目を決める
・SNSアカウントをつくる
・さらに農業体験を重ね、栽培希望作目を決める
・簡単な就農計画を作る
ざっくり書くと、このような感じです。
実体験から考える準備のメリット
以前にも書いたことがありますが、私は何もわからないままいきなり役所の農業関連の部署に電話して、「何を栽培したいのですか?」という質問にすら答えられなかった、という経験をしました。
このような状態で相談してしまうと、相談する方と相談される方、双方にとって無駄な時間を使ってしまうことになりかねません。
また、準備が不十分なままいきなり研修というルートを辿ってしまうと、いざ実際に農作業をやってみると全然思っていたものと違って苦痛だ、というような状況も起こり得ます。それが既に仕事を辞めてしまったあとだったりすると悲惨なことになります。
ある程度の準備をしておくことで、早とちりによる農業とのミスマッチを防いだり、よりスムーズな就農相談を受けることができると思います。
それでは、各項目について簡単に触れていきます。
農業体験をしてみる
まず何はともあれ、これにつきます。漠然と農業をやってみたいと思っていても、実際に体験してみると、自分が思っていたイメージと悪い意味でギャップがあった、農作業が自分にとって苦痛でしかなかった、ということが起こりえます。まずは実際に少しでも農業に触れてみて、自分にとって農業が楽しいものなのかどうか、確認してみることが大切だと思います。
詳細は後日詳しく書きますが、自治体が開催している農業体験イベントや貸し農園、農業アルバイトなど、さまざまな方法があります。
ふんわりとやりたい作目を決める
農作業してみて、やっぱりまだ農業がやりたいということであれば、ふんわりとで良いので、自分がやりたい作目について決めてみます。この時点で、絶対にこれをやると言うものを決める必要はないと思います。
その作物を食べることが好きだから、地域の名産だから、儲かりそうだから、そのようなざっくりとした理由で良いので、これがいいかなぁと言う作目を決めてみてください。
作目がとりあえずでも決まるとまた一つ世界が広がります。
SNSアカウントをつくる
この辺のタイミングで、もしよければSNSのアカウントを作ってみてください。まだ紹介できる作物や作業などもないと思いますので、主に画像や動画共有するようなタイプのSNSは少しハードルが高いかもしれません。
わたしのおすすめはXです。X上には、ベテラン農家さんから最近新規就農された方、これから就農を目指している仲間などがたくさんいます。気になるアカウントをフォローすることで、リアルな情報を得ることができると思います。
また、自分から現在の状況を発信することで、頭の整理をすることもできます。
とはいえ、SNSの運用についてはいくつか注意点があるように思われます。そのことについてはまた後日書かせていただきます。
さらに農業体験を重ね、栽培希望作目を決める
やりたい作目がふんわりとでいいので決まったら、その作目に関係する農業体験をさらに重ねてみます。気になる作目で農家さんや法人でのアルバイトの募集があれば、やってみるのもよいと思います。実際に希望作目の農作業をすることで、想像と現実のギャップを埋めることができますし、自分が想定していなかった作目との出会いがあるかもしれません。
たとえば、ある程度農作業の体験をしてみると、「自分はやっぱり果樹より野菜の方が好きだな」とか、「トマトだと思っていたけどイチゴの作業って楽しい!」とか、そういった新しい発見があると思います。
そして、これまでの体験や自分が得た情報から、自分が栽培したい作目を確定させます。もちろん後で変わる可能性もありますが、ひとまず決めてしまいます。
簡単な就農計画を作る
では、いよいよ相談!…とその前に、簡単な就農計画を作ってみることをおすすめします。だいたいどのくらいの規模で、どのくらいの量を作るのか、どこに売るのか、キロあたりの単価、肥料や農薬などの経費はどのくらいかかるのか等について、ざっくりとでも自分で作ってみることで、就農に対するイメージがぐっと深いものになります。
簡単な就農計画のフォーマットについては、また後日公開します。
いかがでしたでしょうか?概要はこんな感じです。
それでは、次回からは個別にもっと詳しく書いていきたいと思います。
また次回!
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